もしあなたが自分はACの生きづらさの問題を抱えていると感じているなら、このサイトはあなたのためのサイトです。ご覧になって雰囲気が気に入ってくださったなら、どうぞこのサイトを、あなたの抱えている問題から回復するための道具のひとつとして利用してください。


ご注意!

サイト内の色々な人によって書かれたものを読むうちに、自分のトラウマの原因となった出来事を思い出して深刻な情緒的混乱や抑鬱状態に陥る、いわゆるフラッシュバックが起こる可能性もあります。

このサイトはACの問題を抱えた当人同士のセルフヘルプ(自助)を目的として作られていますが、あくまでセルフヘルプという、回復のための「道具のひとつ」であり、このサイトの活動が治療効果を保証するものではありません。したがって、サイトと管理人、各投稿者は個人のそういった事態に対しては責任を負いかねます。

各コンテンツにおいては、フラッシュバック等のリスクも考慮に入れた上で自己責任において閲覧し、記憶や感情に圧倒されて「自分の手に負えない」状態に陥ってしまったときは、信頼できる精神医療・心理療法のプロフェッショナルのアドバイスを受けることをおすすめします。


このサイトを立ち上げようと思ったきっかけ

問題を抱えた未熟な親(あるいは養育者)によって養育されたために、私たちACは普通の人々が成長の過程で当たり前に身につけてゆく多くのこと――世の中に対する基本的信頼、自分で自分を大切にすること、感情に気づくこと、適切な人々と親密になること、幻想を断念すること、etc.――を学びそこねてきました。しかも、成人してからも(そしてACという言葉が広く知れ渡ってからもしばしば)私たちの生きづらさは世間の中で「オトナになりきれない」「甘えているだけ」といった語られ方をされてきたため、私たちの多くは傷ついた自分を否認し、正しく経験すべき心の傷を否認し、「マトモな人」の外面を取りつくろうことでますます孤立を深めてきました。

管理人もまた、自分の感情について責任を持とうとしない精神的に未熟な母親(と、それを薄々知りながら「冷静な第三者」を気取るばかりで何ひとつ真剣に掛け合わない父親)による有形無形の情緒的虐待に晒されながら育ったACです。10代の頃からずっと考えてきた自分の心についての問題をピタリと表している「AC(アダルトチルドレン)」という言葉に出会い、さまざまな自助グループにつながって数年が経つようになり、その間に確かに回復の手ごたえをつかむことができるようになりました。

そうして今周囲を見てみると、ひと頃のアダルトチルドレン・ブームが過ぎ去り、自助グループも統廃合が進み、「ACの問題を本当に理解している少数の当事者」と「相変わらず「何でも親のせいにしやがって」と誤解している大多数」という状況に戻りつつあるように思います。

確かに、アダルトチルドレン・ブームには80年代からの自己愛的な「自分探し」ゲームがひと役買っていた部分もあることは否めない。だけど自助グループ等につながる中で、かつて子供だった頃の痛みを否認することもなく、自分の内面と他人に対して温かく誠実で謙虚であり続ける大人へと回復していった、20代、30代、40代、あるいはそれ以上の素晴らしいACの人々との出会いがありました。彼らこそ本当に、はじめて管理人にとって「自分もこうなりたい」と思える、「先を行く仲間」でした。

自助グループの中で多くの心の支えを得てきたけれど、一番学んだことはセルフヘルプ(self-help)の精神であったように思います。とかく日本の社会というのが個人の問題に対し○○族とか××症候群とか、「マトモでない人、劣った、病気の連中」のレッテルを貼ってあげつらってハイ終わり、ということ以外ほとんど何もしない(ACという言葉もまた世間の無理解な人々によってそのような文脈の中に押し込められていったように思います)中で、ミーティングの自己紹介で出席した仲間たちから最初に発せられる「ACでアル中のの□□です」「摂食障害の△△です」といった言葉は、自虐的でも自己愛的でもなく、自分の問題に名前を与え、それに取り組んでゆこうとする者の静かな決意と謙虚さに満ちた新しい響きをもっていました。

管理人の現在の住居からすぐに気軽に行けるACミーティングが近場に無いから、ということも今になってこのホームページを立ち上げた理由のひとつなのですが、インターネットという道具を使って自分の学ばせてもらったセルフヘルプの精神を伝えていきたいというのが、ホームページを開くことになったいちばん大きな動機です。ミーティングのような静かな秩序と承認の雰囲気の中で、自分の心に誠実に向き合い、家族から受けたトラウマによって受け継いだ負の遺産と学びそこねてきたものは何であるのかを検証し、自分の手で自分を育て直してより望ましい大人へと回復・成長をつづける、そのための場所がもっと欲しい。ACの問題を自覚しながら、理解のある治療者もミーティング会場も近くにないまま孤立している名も知らない仲間のためにも。そういう気持ちで、このホームページを立ち上げました。


ACは自己申告のための言葉

定義のところにも書きましたが、ACは精神病や神経症の診断名ではありません。この世に「完璧な親」などというものがいない以上、すべての人が多かれ少なかれAC的な要素を抱えて生きています。ですから、ACというのは精神医学的に厳密な定義のない、自己申告のための言葉といえます。何のために自己申告するのかというと、自分の生きづらさの問題をACの問題として指摘し、そこから回復の手がかりをつかむためです。問題を解決するための第一歩は、解決すべき問題は何であるのかを言葉で指摘することです。

自分で自分はACだと思うなら、基本的に誰でもAC」とも言えます。

また、アダルトチルドレン・ブーム以来いくぶん世間で曲解されて流通した観のある「AC」の代わりに、「家族内トラウマ・サバイバー」という言い方をしてもいいと思います。


どんな人のためのサイト?

機能不全家庭と聞いて何も知らない人が想像するような、それこそ三面記事かワイドショーにでも出てきそうなひどい虐待や家庭崩壊を経験することもなく何不自由なく育てられたけれど、何かやっぱり親に隠微なかたちで心理的に利用されてきて、それが今の自分の生きづらさの原因になっていると思う…そういう人も十分、「自分はACだ」と定義する資格があります。

同様に、ひどい虐待を受け、深刻な問題を抱えてきた人も、自分にとってこのサイトの雰囲気が安全だと思えば、どうぞ回復のための道具のひとつとして利用してください。虐待を「理解できない」「ありえない話」として拒絶されることも、トラウマの重症度によって「スター扱い」されることもありません。投げかけた言葉が理解されたならばきっと、「あなたの言うことは理解できるよ」という言葉よりも、場の信頼の雰囲気によって伝わってくると思います。

ひどい虐待を受けてきた人、そうでない人、深刻な問題を抱えている人、医療・心理療法機関に通うほどでもない人…人によって程度はさまざまでも「ACの問題から回復したい」と考えているかぎりにおいて、当サイトはどの人も利用者として心から歓迎いたします。


ガイドラインについて

サイト利用のガイドラインは、自身が問題を抱えたACであると自覚して以来約5年間、管理人がさまざまな自助グループミーティングにつながったりAC関連の文献を読んだりする経験の中で得た知識をもとに作成しています。サイトの主旨を理解した上で、もっとこうした方がいいんじゃないか、こんなのを加えてみたらどうだろう、という要望やアイディアがございましたら、サイトへの要望BBSかメールにてお気軽にどうぞ。


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