初めに言葉を話したのはいつだったか。 ずっと言葉話すことを拒否して生き延びてきた。 周囲は、○SHI、知恵遅れ、との見解。 言葉がないから、世界を、自分を、理解することはなかった。 子供だった自分が理解し、受け入れることができるような世界ではなかった。 学校の勉強は受け入れることができた。 でも言葉はずっと長いこと話せなかった。
体が大きくなり、親からの肉体的暴力がなくなり、 名の知れた高校に合格したことにより親が安定し、精神的暴力も無くなり 女子高だったため性的暴力への恐れから逃げることが出来、 やっと比較的安心して存在することが出来る情況になったときから 言葉を獲得する為にかなりの努力をした。
与えられた言葉を体ごと表現するということ。 それは演技だったが、リハビリには最適だった。 努力、努力、努力…してやっと、 ○shiから無口な人間になることが出来た。
今でも時々自分の言葉が分からなくなる。
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