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私たちの物語 - 鏡の中の「私」(フィクション等)・過去ログ No.15
メッセージ数:300件

<300> 花 ■2005年02月17日 木曜日 01時58分28秒
苦しい、寂しい、つらい、どうしてこんなに苦しいの?
何にも無い世界。人は悩むことを選んだ、テレビでそういってた。一生悩むんだ。正体の見えないものに。愛なんて嘘だ。人間なんてそんなものだ。そう思う。家族というものに、何の価値も感じない。ただ居心地の悪いだけの場所。もし、私に言えとお金があれば、ただ一人で生きて一人で死ぬだけ。べゆにいらないもの。そういう言葉は。どういう風に接すれば良いのかわからない。私の欲求をことごとく無視する人に。人と自分を比べてみる。全部違う。何かが違う。ドッチかな。方向が違う。愛されたい。私がもう要らないよっていえるくらいの愛で満たされたい。
私は生まれてしまった。捨てるに捨てられないペットと同じ。苦しいよ。つらいよ。ご主人様の気持ちがわからない。もう生きて痛くない。しんじゃいたいよ。死ぬのって簡単かな。それとも難しいかな。わがままかな。誰も好きじゃない。なんでこんなできそこないがこんなところで生きてるのかな。何で私の中にこんななんにも力が育たなかったんだろう。自分で何かやろうって思う力。私なんていなければよかったのにね。お金も手間もかからなかったのにね。手間をかけたんじゃなく手間がかかってしまったんでしょ。私が死んだらキットこう思うんだろうな。自分の時間と苦労がもったいなかったて、無駄だったて。もうイヤだ、話しかけられたくない。死にたいよ〜何もしたくない。
命が火が消えたとしても何も変わらない。寂しい人生だった。深く愛されない寂しい人生。楽しいこといっぱいあった。悲しいことずっとあった。怖いことは愛されないことだった。怒っていたのは愛されないことについてだった。私ひとつの火で、誰にも何も伝わらなかったな。味方ではない敵ではない。私のこと閉じ込めておこうとする、飼い主。それが親の正体だ。依存の関係。そこに愛の時間が流れていなければ、自分で食べれるようになった時、何のつながりもなくなるって当たり前だよね。人って何なんだろうね。自分の価値を認めてもらえないって生きてるの虚しくなるよな。
生きることは楽しい。不安定に揺れ動くから。キットこうだ。生きることは楽しくもないし虚しくもない。生きることは楽しくもあり、虚しくもある。そうやって生きれば良いよ。幼稚でセンチメンタルな人間だ。と思うかな、わたしは。
<299> 花 ■2005年02月17日 木曜日 01時31分45秒
ホンネはこうだ。
何も無い気がした。ただ言葉の語尾に不満と不機嫌を感じ取った。私にはそれがたまらなく怖かった。いつだって寂しかった。いつだってもてあましてた。
本音はこうだ。ただ認められたい。愛されたい。許されたい。そんな欲求だ。だから何にも無い気がした。何にもするなと脅されてるみたいだった。声の響きに左右されたんだ。ただかわいがられたかった。大人になっては愛されないと思ってしまった。大人にならなきゃ、何も愛せないかもしれないのに。欲の無いふりなんて絶対やめよう。きっと欲が原動力なのだ。正直な欲がゆがんで押し込めた。あらゆる欲。欲が無いこねぇ。なんて嘘だったよ。私は欲だらけだ。欲の塊だ。人によく思われたいとか、負けたくないとか、一番になりたいとか、極端に見ない振りしたから、コントロールできなくなっちゃったみたい。いろいろとつらかったよね。その一言で良いや、過去は過去は変えられるのだ、私は私だよ、全部含めて。
<298> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月17日 木曜日 01時10分55秒
「へクソカズラ日記」・・・・(都市に住む野鳥たち・ぼけまくりの日々)

 睡眠はいい。私の問題は睡眠を安定してとれるかどうかが残された課題だ。
出かける用意をしたところまでは覚えている。
・・・その後どうして深い眠りに落ちたのかがわからない。

 近所の地獄行きのバスがくるのを待つばかりのおばんが、「足がいたーい」という悲痛の声に目が覚めた。
 熟睡感があった私は時計をみた。7時20分。割とスムーズに朝起きが出来たと思った。
 外に出ると信じられないぐらい暗いではないか。空はどにょりと厚い雲。7時を回ってこれだけ暗いのは珍しいな。私は部屋で明るくなるのを待った。
 私は野鳥観察と屋外スケッチの予定をたてていた。8時になっても暗い。
にわかに不安がわきあがった。いよいよ異常気象もここまできたか。ラジオのニュースを聞いた。とりたてて慌てた様子はない。
 朝刊がきてなくて、夕刊紙があった。「朝刊がきてなくて、夕刊がきているだけ」・・・しばし長考。わからん。19時を確認するものがないことによる問題だ。私はパソコンを起動した。。。。20時13分。。。

 記憶がありまへん。現在2月17日木曜日。温度18湿度60。1・09分。。間違いありまへん。
<297> まどろみ ■2005年02月16日 水曜日 22時25分41秒
重ね着、裸体にはナイフ、ピルエット、舞台を降りた、透明なバレリーナ、次回公演の衣装
<296> ロヴィン ■2005年02月15日 火曜日 20時49分57秒
ずれているのはこの僕だろうか?それともこの街だろうか?
体から内腑が全て抜き取られてしまったような空虚感に襲われた。吸い込む空気は何かしら僕を苛立たせる匂いがした。胃がきゅるきゅると疼き,息苦しくなる。気が付くと煙草は,ほぼ燃え尽きて灰になっていた。僕はそれを踏んで火を消す。自動販売機で ―それは10年間も忘れ去られたように,部分部分を褐色の錆に覆われて道端に佇んでいる― コーヒーを買って3本目の煙草に火を付ける。
<295> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月14日 月曜日 23時46分49秒
「へクソカズラ日記」・・・(都市に住む野鳥たち・孤独な死者からのメッセージ)

 ジョナサンが日陰の倒木した樹にとまり、ひとりディスプレイしていた、キジバトなだけに、羽や尾羽を広げると見ていても美しいと思う。採餌のとき以外、ジョナサンは穏やかだ。ずっと私が見ていても逃げない。
 他のヒヨドリ、スズメ、シジュウカラ、ムクドリ等も一羽が残り私の行動をみているか、スズメの中には樹木の葉のなかに隠れるだけで逃げない奴がいる。
 私は野鳥にエサをやることには基本的に反対だ。ジョナサンの食生活を知るにつけ、エサ不足のこの時期限定でエサを調達しているのだ。

 野鳥専門店に行ったのは、それが理由ではない。その近くに生命保険会社と信金があるからだった。
 まず、信金に行った。昨年、孤独死寸前で死んだ人のドアに、信金からの郵便物があることを知らせる再度配達のハガキがきていたからだ。
 窓口でその旨を伝え、どのような処理をするのか聞いてみた。「死んでいるのだから市内にいる親族を探すのですか?」・・信金側は「それは、私どものほうではしません。」「遊眠預金として10年間保存します、期限がきた段階で受取人となれる身内の人から調べることはします」・・・押し問答はあったが、「では、私が家族を探して事情を伝えようと思うのだが、何か法的に支障はありますか?」・・・「それは、かまいませんよ」。。。死に行くものが面倒をみてくれた身内に預金の所在やカード・通帳・印鑑を隠す。。なんて事をするだろうか?
 この預金を受け取る権利があるのは誰なのか?考えるとわからないことが多すぎるのだ。死後2ヵ月も過ぎて何故信金から荷物が死者の元にくるのか?。
 誰かがキャッシュカードの紛失届を出して、再発行してもらったのだろうか?
??謎だらけ??????
 もう一人は孤独死をして3年も経つのに身内が郵便物を取りに来ないので、ポストの中を取り出してみたら、保険会社の封筒があった。すでに死んでいることを伝えたのだが、まだ郵便物があるので、保険会社の事務員に事情を伝えて、ご両親の住所を教えてもらえないだろうか?と質問すると「それはできません」の一点張りであった。実は別会社の生保の封筒があったことを見ているからである。

 放っておくわけにはいかんだろう。私は見当をつけてご両親が住んでいるらしい所をあたった。不思議なことに一発で当たった。。宝くじは当たらんが、こういうことは勘がいいようだ。
 ご老人であった。娘のことは知っている。保険等はすべて処理している。郵便物は捨ててくれ、かまわん。とのことだった。
 ポストの底には手紙や封筒のようなものがるし、私が見た生保の封筒はピンク色だったのだ。それが、ないとしたら・・・・・何を意味するのだろう・・・チラとみただけのことだから確信が持てないのだが、、、、、、、、。

 それにしても、孤独の中に病院にも行かず、「死」は覚悟していただろう。孤独に追いやられた身の不遇は想像を絶すものがあっただろう。
 人を憎み、深い人間不信のなかで、死にいく途中で伝えておかねばならないことが在っただろう。。故意にそれをしていなかったとしたら・・・。

 そんな死者の思いを知っているのが、まったく無関係の俺だけであることに寒々しい思いにとらわれるばかりである。

 明日はジョナサンがきてくれるかな・・・。
<294> ロヴィン ■2005年02月12日 土曜日 20時42分20秒
壁一面のペイントは,インディアンが顔に塗る香料を思わせる。
ある物は社会への恨みつらみを書く。あるものは二人の愛を確かめ合うために,名前を残す。鋲付きの首輪をしたブルドッグの絵。フランケンシュタインのようにコメカミに太い釘を打ち込んだ意味不明の人間の顔。ガードの上を電車が通過する。僕はまた煙草を吸う。
<293> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月12日 土曜日 03時02分05秒
「へクソカズラ日記」・・・・・(都市に住む野鳥たち・賢いヒヨドリ)

 ヴェナビスタ・ソシアルクラブって映画ありましたね。キューバ音楽は聴いてて心地がよいです。
 ジョナサンは来ない。エサ箱は昨日で空っぽになっている。エサ箱から私の出入りするドアは見えない。
 エサ箱のエサが入るのを期待している野鳥などいない。エサが入っていなければ野鳥もいないからだ。
 しかし、私は驚くべきことに気づいてしまった。ヒヨドリは軒を接する隣家の屋根の上で私が外に出るのを見張っていたのである。
 頭上の野鳥の気配などわかるわけがない。私が3時ごろドアを開けて外に出ると「ヒヤー」と哀れむような弱く一声、ヒヨドリが頭上で鳴いた。
 私は一瞬で事の成り行きを悟った。
女に待ち伏せされたら嬉しいが、ヒヨドリがここまでするとは知らなかった。
 貪欲と言えばそれまでだが、エサをくれる人間がどこにいるか、知っている。私を認識しているのだろうか?
 以前から屋根の端にいるヒヨドリは気づいていたが、そんなことまで考え付かなかった。私が側まで行ったときに、逃げずに私をジッと見るヒヨドリがいて、私もヒヨドリの顔を身近に見るのは初めてで、サルのような顔にギョっとたじろいだ。
 エサを探す能力は高い。どんなに細い枝先でも器用に伝って木の実を食べる技は賢いが故のものだろう。
 野鳥の世界はまだ知られていない事がたくさんあるようだ。

 スズメにしてもテリトリーをずっと見ていくと、スズメはほっそりしている。しかし、公園にいる一部のスズメは丸々と太っているのがいる。
 スズメにも賢いのがいるのだろうか?
<292> B.B. ■2005年02月10日 木曜日 16時20分42秒
眠りは甘くてやさしい。それは私には容易に訪れてくれないけれど。
そして目覚めはいつも儚い。夢の残像が纏わりついて、もう一度浸ろうとすると逃げていく。そうして手放した夢の欠片はいつも切ない。
夢の分析なんて、自分の孤独をもて遊ぶだけで意味のないもの。
夢には意味なんてない。ただの混沌。
だからこそ、いとしい。
<291> ロヴィン ■2005年02月10日 木曜日 07時12分44秒
でも幻想は幻想のままで終わる。 
雨でさえも,地下を潜り抜けやがては下水処理場へ運ばれる。あるがままのものがあるがままを許されない寂しさ。幻想は幻想のままで終わる。僕らは,この都市とどうにか折り合いを付けながらやっていくしかないのだ。僕は,なんとか折り合いをつけて行こうとしても,つけることのできない苛立ちを街角に見つける。ガードしたの壁一面に描かれた鮮やかなスプレーペインティング。NYの地下鉄でよく見かけるようなやつだ。
<290> ロヴィン ■2005年02月09日 水曜日 00時31分12秒
都市は手を変え品を変え,ただそこに佇む。僕の足は,鉄筋のジャングルジムから一歩も外に出る事が出来ない。都市生活は入院生活よろしく管理・統制のネットワークを張る。金が市場を支配し,巨大コンピューターは住居,ライフライン,その他全てを管理する。ある本によれば人は皆「ターザン幻想」を持っているそうだ。つまり自然回帰への欲望。誰にも邪魔されず自然の中でのんびりと「1人で」暮らす。
<289> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月08日 火曜日 23時52分33秒
「へクソカズラ日記」・・・・・・(都市に住む野鳥たち・死者からのメッセージ)

 野鳥の肩羽だけが、ぽつんと落ちていた。臭気を放っているところから、昨日以前に死んだ黒いハトの惨死であろう。
 捨て猫のたむろするところで木の実を捜して、うろうろしていた黒いハトがいた。
他のハトは機敏に飛び去ったが、そのハトだけ飛び立てずよろよろしていた。
 空腹と疲労、寿命なのかはわからない。考えてみれば、私たちの周りには野鳥や猫、犬などいろんな動物がいる。彼らが生きているうちは良い。しかし、死んだときにどう処理するかは、社会的合意がいるのではないだろうか?
 埋める土もない。個人的にどうにもできない。なす術がない。動物の暦死体がよくでるところは、そのことを記録し、地域住民でなんとか処理し、弔ってあげることはできないものだろうか?
 焼却処分して埋める、ということはともなうが・・。
 
 人間の場合家族や自治体が葬儀をするだろう。戸籍抹消手続きや住所の無効、転送手続きなども必要だろう。
 死亡通知も関係各人に出さなければ、生きているものと勘違いして、郵便物が山のようにたまってしまうことになる。
 生前から、世話になる人に伝えておくべきであろうと思うが、日頃からの関係性の疎遠や恨み、不信があると、伝えていないことがたくさんあるようだ。
 死亡後どれだけの月日が経っているであろうか?まだ、郵便物が届いているのだ。
 私に何らかの責任があれば、親族の所在地を調べて連絡ぐらいするだけの良心はある。
 しかし、このような重要なことすら伝えていない関係性とは・・。絶句するばかりである。
<288> B.B. ■2005年02月08日 火曜日 14時25分56秒
工場の3F、長期性能試験室の棚の裏。エンジンの音が年中うるさい。
そこは滅多に人が来ない。ただ、1日1回の点検見回りがあるだけ。
棚の裏からは点検員の膝から下が、機械の間を縫ってみえるだけ。
ここなら、私がいても誰も気づかない。誰も気にしない。
みんなが見えるところにいて無視されることに耐えられるほど、私は鈍感じゃない。
黙殺される存在なら、自分から消えてしまった方がいさぎいい。
モーターの回転。ポンプの振動。彼らは私を否定せず、私の体に感覚を与え続けてくれる。だから私は、ここでなら生きていけるんだ。
<287> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月07日 月曜日 01時52分51秒
「へクソカズラ日記」・・・(都市に住む野鳥たち・野鳥にエサを与えること・・)

 ジョナサンが来なくなって1週間が経過する。もともとジョナサンの休憩場所であり、ジョナサンのために設置したエサ箱である。
 ヒヨドリが柿ノ木にずっといるようだ。一羽が柿ノ木にいて、他は屋根に常駐している。
 私が外を通ると、柿ノ木のヒヨドリが鳴いて隣家の屋根に逃げ、さらに近づくと、側の屋根にいるもう一羽が鳴いて逃げ、屋根に集合している。その屋根からも逃げようとしているヒヨドリがいる。
 エサは2〜3日で消化しているようだ。2日までは上部がわずかに減るだけで、3日目にあっという間になくなっている。
 ヒヨドリの警戒らしい鳴き声が、短いものであったり、柔らかい声に変化している。今日はきつい鳴き声であった。「ピヤァー」。
 他の野鳥がきているのかまったく確認できない。。あのように囲まれると来れないのではないか。

 北側にスズメが来てチュンチュンと騒がしいので、窓を開けてみると2羽があっという間に逃げた。
 以前はスズメのあのような姿は日常であったが、、、どうしてスズメが警戒するようになったのか。。。わからない。

 ジョナサンに与えるつもりのエサが、このようなことになってしまった。。。

 セキレイを見に行くと、セキレイは川を出て、民家の屋根に避難する。やがて様子をみて、また水の少ない浅い川の中に入っていく。。。これがビルを超えて姿が消えてしまうまで逃げられると。。悪いことしたな。自重せねば。

 ツグミは土のあるところでは、密度を増して見かけるようになった。上から周囲の安全を確かめると、せまい民家の畑にも下りている。暗くなる寸前まで採餌に必死だ。このような姿も、今後見る機会も減るだろう。。ツグミが占有したり、集合できるような土のある空き地がことごとく今年で消えていくからだ。
 都市で冬鳥を身近に見れるのはツグミだけ。他はいない。

 野鳥観察をしてこのようなことがやっとわかった。身近な生き物が消えているのだ。

 野鳥や川や公園の保護について、いくつか検索してみると、個人的にも地域活動の一環として取り組んでいる先達はいるようだ。
 緑化ひとつにしても、視点の違いから対立の溝を深めているようだ。専門的な立場からデーターをとって数字を出し、物申す人は説得力を持つのだろうな。
 しかし、このようなことは緑化運動の人たちとはつながらない。

 淡水ガモの飛来も各地でカウントされているようだが、数年前との比較で数量が増えれば、銃猟の許可を出すかどうかの、目安であり、役所の判断材料に使われるだけのことなのだ。
 40年前との比較などするわけがない。データーがないからだ。これは、そこに住む地域の人たちの証言を集めていかなければならない、骨の折れる作業しかないだろう。聞き取り調査から数量を出しても、どのようにでも否定されてしまうだろう。歴史的政治的環境破壊を告発することになってしまうではないか。それを否定し、潰してしまう人たちは・・・・あの人たちだろうな。
<286> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月02日 水曜日 02時13分38秒
「へクソカズラ日記」・・・・・(都市の住む野鳥たち・警戒と冒険をする者たち)

 鳥は恐竜の進化した姿だ。という説が具体的になっているようだが、鳥の脳の研究をもう少し進めて欲しい。
 と言うのも、私が置いているエサ箱にウグイス・シジュウカラ・ヒヨドリがくるようになった。
 ウグイスはジャングルを一羽でテリトリーとしているようで、私が通ると一目散で逃げるだけだ。
 シジュウカラはツガイで行動しているせいか、私を見るとすぐに逃げるのだが、隣家の境の樹にとまり一羽が私をわずかの間だがジッと見ている。
 エサ箱のあることを認識した以上、その側に来るものが安全かどうか確認しているように見えるのだ。
 勇気のある一羽が状況を見届けると、その一羽が安全度を推測し、再度くると他の一羽もやってくるようだ。

 ヒヨドリは誰もいないとエサを食べに来るが、私を見ると二度と来るかというぐらいアッという間に姿を消していた。
 そうではなかったのだ。私の見えない視点からずっと柿ノ木の周囲を観察していたようだ。
 つまり、私の頭の上の屋根から周囲を見ていたのだ。私が通ってもすぐに逃げない奴が出てきた。餌箱のヘリにとどまり私が見ると、私の頭上の屋根に逃げるようになった。
 鳥は危険を察知すると、できるだけ遠くへ逃げる。姿を消してしまう。
ヒヨドリが一羽こうすると、他の野鳥も、やがて真似るだろう。

 しかし、こうしたこともエサの不足するこの時期だけであろうと思う。背に腹は変えられないのだ。一羽の冒険家が安全度を知らしめるのだろう。

 人間と野鳥の関係は、野鳥が決めることかもしれない。バードウオッチングをしていてそう思った。
 公園にいる野鳥は人間に見られることを覚悟して、折り合いを自らつけているのだろう。人間がジッと見ると野鳥は危険を感じて逃げる。。。。。私の目つきが悪いからかもしれない。
 野鳥をジッとみてはいけないのだろう。

 人間だって知らないものにジッと見られると不快だ。

 先日から空き地に観察に行くと、野鳥が一斉に飛び立ち居なくなったり、まったく野鳥がいない日が多くなっているようだ。

 一昨日空き地に行き、かじかむ手で双眼鏡を取り出し、スズメを見てみようとしたら、スズメはもういなかった。屋根にも居ない。10羽は居たはずだ。。。。。

 スズメは背中を丸めて採餌に夢中だと思っていたのだが、彼らは周囲を常に警戒しているのだった。
 気づかなかったがフェンスの網が一部切られている。その先に自転車のサドルが抜かれて空き地に放り込まれていた。
 私だけの所為ではないだろうが、空き地という空き地にスズメも居なくなっている。
 バードウオッチングは野鳥をビックリさせないために、静かに隠れて見ないといけないのだった。

 。。公園で隠れて野鳥を見るわけにはいかんだろう。。。

都市に住む野鳥も人間がジッと見てはいけない。。。彼らも人間以上の視力でこちらをみているのだ。
 やっぱ、都市で双眼鏡を覗くときは、2人以上でメモ片手に、いかにも野鳥を研究しております。そういう状況設定をしていなければ。。。怪しまれますよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。

<285> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年02月01日 火曜日 01時48分54秒
「へクソカズラ日記」・・・・・・(都市に住む野鳥たち・軽業師ヒヨドリ)

 この時期の都市の野鳥たちはエサ不足で必死の思いだろう。いや、いつだって、どこにいたって野鳥はえさのことで頭が一杯だろう。
 柿ノ木のエサ箱は少量だが減っている。近所で野鳥にパンなどのエサを配給している人がいるようだ。
 野鳥が好きな人がいることにホッとする思いだ。一羽のヒヨドリがパンの切れ端をくわえて隣の屋根に舞い降りた。それを追ってスズメが5羽ヒヨドリを囲んでいる。
 ヒヨドリはパンをたべるのだろうか?パンが大きすぎて屋根にポロポロとこぼれた。ヒヨドリは飛び去ったが、数羽のスズメはそれを拾って食べようと争い、他のスズメはヒヨドリの後を追いかけて飛び去った。
 スズメが食べているパンをヒヨドリが横取りしたっていうように見えるではないか?
 ヒヨドリはあらゆるところに出没し、主に木の実を自在に食べることができるようだ。
 しかし、ほとんどの木の実は食べ尽くされている。すでに枯れて久しいヘクソカズラの実をフエンスにしがみつき、引きちぎって食べているのはヒヨドリであったりハトであった。
 空腹に耐えかねて、怒りのままに食いちぎっている。。。という感じである。

 ヒヨドリのエサを探す嗅覚を信頼しているのか、一羽のヒヨドリに一羽のムクドリがつきまとっていたりする。

 私が置いたエサ箱に来ているのはシジュウカラのようだ。ヒヨドリはジャングルのへクソカズラの食べられそうな実を物色しているのかもしれない。
 メジロぐらいだと枝にとまることは可能だが、ヒヨドリだと枝の中に絡まって身動きできないほど危険な冒険になるだろう。
 
 ムクドリは何を食べているのだろうか?公園は徐々に荒廃し、ムクドリのエサ不測は深刻であろう。
 今後、中型の野鳥は営巣もできなくなるだろう。ムクドリは都市から消えるだろう。
 そうした状況の中でヒヨドリはどこにでもエサをみつけ、時にはウグイスのように藪の中に巧みに侵入して南天の実を食べ尽くしてしまった。
 出入りの激しい玄関先の南天まで危険をおかして飛んでくる。私の目の前にヒヨドリが逃げずに南天の実を食べているときは驚いた。

 軽業師のヒヨドリは都市で生きていける。。。俺は、ヒヨドリのようには生きていけそうにない。
<284> ロヴィン ■2005年01月30日 日曜日 23時21分50秒
建物に中にいる人間を眺める、というのは気分の良いものではない。
少なくとも心洗われる行為ではない。僕は煙草を地面に落として踏み,
二本目の煙草に火を付ける。風は無い。煙は上空へするすると上っていく。
<283> ロヴィン ■2005年01月30日 日曜日 23時17分52秒
オフィス街と住宅街の間にぽつんと佇む正方形に切り取られた空間。この公園だけが僕に束の間の休息を与えてくれる。象の形をしたコンクリート製の遊具(ペンキはところどころ禿げ落ちている。)。さび付いた,エメラルドグリーンのスチール製の籠状のゴミ箱。「分別収拾」と張り紙がしてあるが,そんなものを守る人間はだれもおらず,ただその張り紙だけが何かの亡き骸のように取り残されている。

僕はベンチに腰掛けて公園に隣接するビルを見上げる。
午後3時。人々はこの建物の中で何をしているのだろう?僕には皆目見当がつかない。白いブラインドシャッターから時折,中の様子が伺いしれる。二十代半ばと思われる女性がパソコンに向かって一心不乱に作業をしている。またとあるところでは年配の男性2人が難しい顔をして話している。 建物に中にいる人間を眺める、というのは気分の良いものではない。
<282> マフマルバフ改めモハメッド ■2005年01月30日 日曜日 00時35分01秒
「へクソカズラ日記」・・・・(都市に住む野鳥たち・人間たち)

 柿ノ木に一羽だけでジョナサンが来るから、側を通るときは音を立てないように気を配っている。目をみると目の縁(ふち)がやけに赤く見えるときがある。そのようなときは機嫌が悪く神経が過敏になっているようだ。
 それが無いときは、何だか表情も穏やかで落ち着いているように見えるのだ。

ジャングルの地上で採餌しているときは肩もがっちりとしていて、狩人のような威厳すら感じるときがある。
 私と対等の動物なんだ。。。。

 そのような目でスズメやハトを観察すると、それぞれ特徴があって違うのだ。
野鳥には彼らの生活する権利がある。

 今日はすごく天気が良くて、野鳥観察も楽しいものになった。暖かくなると野鳥も活発になる。
 セキレイの生活の場となっている川の様子を知るために北にさかのぼってみた。
あるところまで川の体裁を保っている、その先は暗渠になっていた。その境目までコサギやセグロセキレイが採餌にきていた。
 暗渠を抜けた先には水は無く、コンクリートの三面張りであった。
 乾いたコンクリートの先では工事を続けており、この川をどうするのか聞いてみようと思ったのだが、関係者はいなかった。

 近くの神社の境内では樹齢数百年の樹木が大切に管理されていた。以前此処にきたときは川は岩を積み重ねて頑丈につくられていて、水が流れていたのだが。。

 道路の拡張、整備が急速に進められているこの都市では、いずれ下流域もこのようになるのかもしれない。
 セキレイやコサギの営巣する川には、やがてツバメなどもやってきて、野鳥の飛び回る風景が想像される。
 小さな川が一つあるだけで、そこに昆虫や虫がいて野鳥も都市の中で何とか少数だが生きていけるのだ。
 野鳥に生活できる場所を残さなければ、人間の精神も荒廃していくだろう。

 この川の保全を今のうちにやっていかなければいけないのではないだろうか?

セキレイを観察していたら、近所の犬を連れたおっちゃんが「ここは鳥がようけおるやろう」「前は汚いどぶ川やったんや、今は下水道が整備されて、ちょっときれいになったんや」と言いながら、犬の糞を川に捨てていった。
 ゴミは川に捨てるものという考えが、川の側に住む者にはあるようだ。川がいろいろな植物や動物・人間に計り知れない恩恵をもたらしていることを知らない人が多いのだ。

 わずかに残された川をきれいにし、保護する必要があると思うのだが、どうしたらいいのだろうか。

 ちっぽけで無力な私にできることはないだろうか?
<281> ロヴィン ■2005年01月28日 金曜日 10時20分49秒
『都市』

オフィス・ビルが隣接する巨大都市。地表は乾ききったアスファルトに覆われている。ここでは風はある人の肩をすくめさせるだけだ。雨は傘によって遮られ,そして弾かれ地面に落ち地表に染み込む。ただ染み込むだけだ。「彼女」は誰の恵みにもなってあげることはできない。ただ地表に吸収されるだけだ。その地表の内部にまで人の営みは行き届いている。地下には無数の線路が,ただ機能的に横たわっている。ここでは自然は誰からも歓迎されていない。

オフィス街を抜け静かな住宅地の一角で立ち止まって煙草を吸う。胸のできるだけ奥まで煙を吸い込み,しばらく息を止め,吐き出す。どうやら「都市」から出られなくなってしまったらしい。

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This script written by Shintaro Wakayama.