(暴力のフラバ注意)
兄のエロ本を盗すみ見ること,性に対する罪悪感もあったが,兄そのものに対する罪悪感,恐怖感も会ったのではないか,と思うようになった。8歳の頃,兄が私の部屋になぐりこみに来たことが一度だけあった。多分、一度だけ。4つうえの兄に殴られることは恐怖だった。何より,2、3年前,自分のヒーローだった兄が自分を脅かす存在になったことがショックでたまらなかった。兄は男性的で野性的で自分の憧れだった。父にない物を持っていた。
服を捕まれて平手とグーで殴られた。私は泣いた。わんわんと泣いた。しばらくして母が(確か母だった思う)来て兄を叱った。兄は大音量でヘビメタを聴くようになった。僕は怖くて自分から「止めて」とは言えなくなって,両親に頼むようになった。
兄が高校に上がり私が中学1年の頃、兄はすでに抑うつ状態でぐったりとしていた。一度,私に泣きついてきた。「俺が堕落したら俺に忠告してくれ,何でも言う事聞くから」。ここまで思い出して父に自分の身を,(やはり母ではなく父だったと思う)守ってもらいたかったのだと思う。
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