ただ抱っこして欲しかっただけなんです。 わたしを見て欲しかっただけ。
自分の思うようでないと怒鳴ったり、頭ごなしに叱ったり。 わたしは自我を封じられて育ちました。 怖くて甘えることができなかった。 大人の年齢になった今でも、大人が怖いです。
両親、祖父母、叔母が同居していたうちで 今思えば、とても過干渉に育てられました。 何か一つの行動をとっても、ああじゃない、こうじゃないと言われて 何かしようとするたびに、何か言おうとするたびに 家族から跳ね返ってくる否定的な言葉が怖くて、いつも緊張してびくびくしていました。 うちが嫌いだった。 いじめられても学校を休まなかったのは、うちの中に安らげる場所がなかったから。 だったら、学校に居た方が一人になれる。
辛くて辛くて、毎日のように泣いて。 もう大分長いこと、自分を持て余しています。
家族は、自分の意見を押し付けることはするけれど、わたしのしたいこと、言いたいことを受け入れてくれることはしなかった。 思うようにならないわたしを「お前はおかしい」「理解できない」という言葉で散々苦しめた。 わたしは、自分を責め続けた。 どうにかして、普通になりたいと思った。
当の両親は、当時のことをまるで覚えていないと言う。 もちろん、わたしをどれだけ傷つけて苦しめてきたかも理解していない。 過去には戻れないんだから、そんなこと言ってもどうしようもできない、と。
時々、哀しくなる。 なんでこの両親から生まれてきたんだろうって。 祖父が死んで、祖母が死んでも、わたしは一滴も涙が出なかった。 きっと両親の番がきてもそうなんだろうと思う。 むしろそこで、初めてわたしの枷が外されるのかもしれない。 何だか不毛な人生のような気がする。
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