どこぞのCMのパクリで「会話は大事だよ~♪」と内心唄っていた日曜の夜。 私は久しぶりに「お互いを突っつきあう」悪循環な会話を黙って聴いていた。 相手はAさんとその「元彼」Bさん、という「非常にややこしい」関係を持つ2人である。 そもそも私は「BさんがAさんの元彼」ということはその口論まではっきりとは知らなかったし、Aさんに確認もしなかった。 ただBさんがある時会話の中でAさんを「Aちゃん」とちゃん付けで読んだので、いくら鈍感な私でも「大の大人がちゃん付け? あっ、この2人は以前何かあったな!」とは気付いていたが、それを確認したところで2人の過去を穿るだけだし、Aさんももしかしたら自分からは聞かれたくないことかもしれない」と勝手に思って私は「2人の関係」を聞かなかっただけだ。 もちろん(自分で想う)「相手の過去を確認する怖さ」も私の中であったが。
話は戻って、その日の昼間の疲れで私は意識が集中できず、会話よりも食欲優先で、自分の注文したビッグオムライス(値段が¥1,000前後で私にはちょっと高いが、味はまぁまぁ)に被りつき状態で「饒舌?」な私には珍しく寡黙状態だったが、そんな「ぼや~」っとした私の意識を覚醒させるかのように、同じテーブルのAさんとBさんはバトルを徐々にエスカレートしていった。 「は~ぁ、寄りによってこんな(周りに大勢人がいる)ところでやめてくれよ~」って私は内心ぼやきつつ、その一方で「ごめんねぇ。喧嘩なんて見たくないよね~」と自分のインナーチャイルドを宥めるような感じで、私は目の前のオムライスを平らげていった。 そんな私の胸中はお構いなしに「過去を持ち出して」インファイトを続ける2人。 「あのさ~『いい加減勘弁してくれ~』ってあたしゃ言いたいよ」と私がなんとか話を折ろうとするも、すぐ再開する2人。 「何とかの喧嘩は犬も食わぬ」というが本当だ。 「う~ん困った関係だ。いったい俺にどうしろっちゅうんだ? 俺は『実りある』会話を3人でしたくてオムライス屋に来たのに、なぜこの人たちはガツガツやるかねぇ?」 そう私が腹も膨れて己の思考回路を働かせるようになった頃、「何を思ったのか?」Aさんの怒りが今度は「火中の栗は拾いたくない」私に向かってきた。 「あちゃー、なんで俺に怒るの? 『2人の過去に関係ない』俺は黙っていたでしょ」と私はAさんに対して突っ込みを入れたくなったが、そんなのは「感情の真っ只中」にいるAさんには通用しない。 そんなのは「女性の感情に疎い」私でも、4ヶ月のAさんとの付き合いから、少なからず学習している。 燃えている炎に油を撒くようなものだ。
Aさんの怒りは恐ろしい。 体はちっこくて顔もロリ顔なのに、怒りの感情だけは半端じゃない。 私も今まで自分の不注意でAさんの地雷をうっかり踏んでしまったことがあったが、それでも今回のと比べれば所詮「線香花火」程度のもんだ。 それでも私はその時「この人の秘めた怒りは半端じゃないな」ってのは実感していた。 裏返せば私にも「Aさんと似たような怒りの源がある」ってことだ。 人間同じものを持っているから共感するのだ。 特にACは。
お~怖。 それが今回「元彼」Bさんとの「果たし合い」で出た。 そして「Bさんだけじゃ飽き足らない」Aさんは、怒りの矛先を私にも向けてきた。 それまで「だんまり」決め込んで「お互いの感情の奥深くを自分なりに深読みしていた」私には、Aさんの怒りの方向転換が「私がこれだけ怒っているのに何でK(私)さんは知らん顔しているのよ。私の感情をわかってよ」って訴えに感じ取れたし、「お互い口ではこう言っているけどAさんはこっちのこと、Bさんはあっちのことを言いたいんじゃないの?」と内心で一人突っ込みを入れていた。 それも私の思い込みと勘違いか?
でも私がそう感じたのは事実だし、ここで大事なのは「私は中立を保たなければいけない」ってことだ。 じゃないと2人の喧嘩に収まりがつかない。 傍から見てても「第3者のお前がなんとかしろよな」ってところだ。 う~ん難しい。 私はBさんがAさんの元彼だからといって、自分がAさん側につく必要はない。 Bさんの言いたいことも私は「男として」よくわかる。 Bさんの言っていることはある部分私が「Aさんに対して感じていながらも言葉にできていない」または「わかっていても(Aさんの機嫌が悪い時に)言葉にしちゃいけない」ことなのだ。 だから私は、テーブルの下で何度Bさんの太腿を突付こうとしたことか。 「Bさん、そりゃ気持ちはわかるけどさぁそりゃちょっと言い過ぎだよ。Bさんのほうでなんとか収めないとAさんも収まり着かないじゃん」と。 そしてAさんに対しても「Aさんもさぁ『無意識に相手の怒りを引き出す』ような挑発する目はやめてよねぇ。その目を見たら相手も引っ込められないじゃん」 と第3者の私はお互いを諭したかったが、関係者の下手な仲介は墓穴を掘る可能性もあるし、「こりゃ何時まで経ってもらち明かんわ。ここは自分が(自分とすればBさんに対してよりも付き合いの長い)Aさんの感情を宥めるよう持っていくしかないよな。ほんと困ったこっちゃでぇ」 と「あ~でもない、こ~でもない」と私は活火山の爆発をなんとか小康状態まで持っていって、「もう22:00だし、そろそろ上がるか?」と言って私は席を立ち、伝票持ってレジに向かい、ある意味「強引に」その場を終わらせた。(もちろん割り勘) 当然AさんもBさんもお互いに対して怒りはまだ燻っていたが、私にだって「温和な時間を過ごす」権利はある。 「全く2人の過去に関係ない」私が「覗き見趣味」で付き合うのも、突き合わされるのも、溜まったものじゃない。 そんな私は店を出たとき「はぁ~やれやれ、やっと終わったか」とゲンナリしていた。
男性は理論や理屈・筋で話しがちだが、女性は感情で物事を喋る。 そこのところをお互いが理解しようと努めないと、何時まで経っても「泥沼」だ。
男性は女性の感情を聴くこと。 例え、それが男性の道理に合わなくても「黙って聴く」こと。 感情を聴いてもらえれば女性は自然と落ち着くのだ。 現にAさんも食事後Bさんと別れて自分が話を聴いたら、少しは落ち着きを取り戻してきた。
「怒れる感情のあやし方」 そういうものを私はAさんから学んでいるのかもしれないなぁ。 そういやAさんも、以前は会話の最初に必ず「私への攻撃性」がちょこちょこ出ていたが、最近はそれも殆ど見なくなった。 時々会話の途中で「Aさんの秘めた怒り」がひょっこり顔を出すこともあるが、私なりに必要以上に広げることなく処理できつつある。 それでもまだまだAさんの秘めた怒りに対しては序の口だろう。
怒りは恐ろしい。 ある意味自分の感情に正直でもあるが、その反面自分を見失わせることもある。
自分が怒っているのは、いつ、どこで、誰が、何を、どのようにしたことに対してなのか? その辺を自分で細分化していかないと、「その人の全人格まで否定している」ような思い込みから中々抜け出せない。
大事なのは、今の自分を別な自分がどう見ているか? その客観性だ。
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