裏を見せ表を見せて散る紅葉
秋の日を受けて一葉の紅葉が風のままに散っていく。裏を見せたらみっとも
なくて皆が笑うのではないか、そのような不安を紅葉は持たない。風に
さからってまで格好よく表を見せようとも思わない。ただただ風にすべてを
まかせて無心に散ってゆく。紅葉がたとえ己の努力によって、格好よく緑の
芝生の上に落ちたとしても、その紅葉はたかだか自分の美しさを示すだけで
ある。しかしすべてを風にまかせて散った紅葉は、たとえ泥まみれの無残な
姿になろうとも、まさにそれゆえに己の美しさを超えて、さわやかな秋風を
私たちに告げているのである。
格好つけなくていい?そのままの自分でいい?見栄もなく身をまかせる。 怠惰な甘えでなく、謙虚であると同時に積極的な自我の放棄? そんな紅葉の心境に私はいつなれるのかなあ・・・
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