るみこへ



 あなたが死ねばいいと
 
 心から祈った夜が

 何度あったか数えきれない。

 信じる神なんてなかったけど

 あなたの車が海に転落するシーンを

 繰り返し繰り返しイメージして

 両の手を組み合わせて

 強く強く願った。

 でも祈りはどこへも届かなかった。

 玄関の扉が開く音を聞く度

 私は絶望の底に沈んだ。

 小学生の頃の話。

  



桃色タイガー
2005年10月24日(月) 03時20分12秒



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